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【多重録音練習中】アプリアカペラで唄ってみた「たくろうちゃん」

ギター

皆さん、こんにちは! 日々、スマートフォンと睨めっこしながら、アカペラアプリを使って多重録音の練習に励んでいます。

今回は、私が大好きな吉田拓郎さんの初期の名曲「たくろうちゃん」を、アプリアカペラで唄ってみました!

1人で何役ものコーラスやベースラインを重ねていく作業は、難しくも本当に楽しい時間です。ぜひ、まずは私の格闘の成果(?)を聴いてみてください。

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録音の裏話:1ミリのズレも許さない(?)スマホとの飽くなき戦い

多重録音をやっている方、あるいはDTMや宅録に挑戦したことがある方なら、きっと激しく共感していただけると思うのですが……この作業はとにかく「音のズレ」との果てしない戦いです。

アプリを使って1トラックずつ声を重ねていくわけですが、ベースとなる主旋律にハモリを乗せようとすると、ほんのコンマ数秒、いや1ミリ秒の遅延(レイテンシー)が発生するだけで、全体がガタガタと崩れていってしまいます。

今回もいつものように、少しでも「リズムのズレ」を解消しようと、録音前にわざわざiPhoneを再起動させてからアカペラアプリを立ち上げて録音を開始しました。バックグラウンドで動いている余計なアプリをすべて終了させ、スマホのメモリをすっきり解放して、万全の体制で臨んだはずなのですが……。

「あれ? それでもなんだか、どこかがズレているような……?」

はい、ここまで準備してズレるとなると、これはもうスマートフォンの処理速度のせいではありません。完全に私の「腕」のせい、リズム感のせいです(笑)。 ヘッドホンから流れる自分の先取りの声に、必死に食らいついていこうとする私の姿を想像しながら、このズレを手作りの「温かい味」として優しい耳で聴いていただけると幸いです!

中学生の私を魅了した「テレビに出ない」硬派なカッコよさ

「たくろうちゃん」は、1971年11月にリリースされた吉田拓郎さんのセカンド・アルバム『人間なんて』に収録されている、隠れた名曲です。

アルバムがリリースされた当時、私はまだ中学生。リアルタイムでこの熱狂を直に体験したわけではありません。 しかし、後から拓郎さんの音楽に出会い、その世界観に触れたとき、胸を撃ち抜かれるようなもの烈しい衝撃を受けました。

当時は今と違って、インターネットもなければ、音楽の情報を得る手段は非常に限られていました。そんな中、拓郎さんはテレビという巨大なメディアに安易に目を向けず、むしろ一定の距離を置き、ライブという「生の現場」を中心に自分たちの音楽をファンに届けていました。

田舎町に住んでいた多感な中学生の目には、その「テレビに出ない」という反骨精神に満ちた佇まい、硬派で妥協のない生き方が、たまらなく最高にカッコよく映ったものでした。「本物の音楽は、自分から手を伸ばして、レコードを擦り切れるまで聴いて、ライブ会場まで足を運んで受け取るものなんだ」と、当時の拓郎さんに教えてもらったような気がします。

コードと歌詞で遊び尽くす、吉田拓郎という「天才肌」の真髄

個人的な妄想交じりの感想なのですが、「たくろうちゃん」という曲は、拓郎さんがギターの「Eコード」をジャカジャカと弾いて遊んでいるうちに、自然と出来上がった曲なんじゃないかなぁと勝手に思っています。

ギターを少しでも触ったことがある方なら分かると思うのですが、Eコードというのはすべての弦が気持ちよく鳴り響き、ストロークしているだけでなんとも言えない高揚感に包まれるコードです。

この曲に限らず、「たくろうちゃん」「高円寺」「ガラスの言葉」といった拓郎さんの初期の名曲たちは、机に向かって五線譜を睨みつけ、「さあ、今から歴史に残る名曲を作るぞ」と頭を捻って作ったというより、ギターのコードを気持ちよくかき鳴らして遊んでいるうちに、向こうから「できてしまった」曲たちのように思えてならないのです。

理屈抜きで、指先が奏でる気持ちのいい響きに身を任せているうちに、極上のメロディがフワリと降りてくる。 行き着く結論はただひとつ。 「やっぱり、吉田拓郎は本物の天才肌だ」ということです。

さらに「たくろうちゃん」はコードで遊んでいるだけでなく、歌詞でも思い切り遊んでいます。 「遠い国から地球に遊びにやってきた……」 という一節。この突飛で、どこかSFチックでありながら、どこか寂しげで、それでいてユーモラスな世界観。いつ聴いても心がウキウキとワクワクで満たされてしまいます。

年齢とともに深まる「ブルース」の匂いと、私の果てしない音楽ルーツ

若い頃はきらびやかなロックや、洗練された複雑なメロディのポップスにも惹かれたものでした。しかし、年齢を重ねて人生の酸いも甘いもほんの少しずつ分かってくるにつれて、私はスリーコードで構成されたシンプルな「ブルース(blues)」を聴くのが、どんどん、そしてたまらなく好きになってきました。

多くを飾らない、シンプルだからこそ演奏者の魂がそのまま剥き出しになる音楽。 じつは、この「たくろうちゃん」という曲にも、どこかカントリーブルースのような、土の香りがするブルースの匂いを感じるのです。

ちなみに、私の大好きなギタリストやミュージシャンを挙げると、

  • エリック・クラプトン(彼のいぶし銀のギタープレイにはいつも震えます)
  • B.B.キング(あのブルースの巨人の一音一音の重み!)
  • スティーヴィー・レイ・ヴォーン(魂を削るような爆発的なブルースロック)
  • オールマン・ブラザーズ・バンド(泥臭くも美しいツインギターの絡み)

……などなど、挙げ出したらキリがありませんし、朝まで語り明かせてしまいます(笑)。やはり私の骨身には、こうしたブルースロックや泥臭いアメリカン・ルーツ・サウンドがしっかりと染み込んでいるようです。

そして日本のアーティストで言えば、私の原点である吉田拓郎さん。 さらに、ルーツ音楽の匂いを引き継ぎつつ、現代の洗練されたポップスへと昇華させているアーティストも大好きです。最近のお気に入りは、心地よいスモーキーで甘美なヴォイスが魅力のXinU(シンユウ)さんや、洗練された大人のAOR・シティポップサウンドを聴かせてくれる山下憂さんあたり。彼らの音楽にも、形は違えどどこか「ソウル(魂)」や「ブルース」を感じ、日常のBGMとしてよく聴いています。

あの「カレンダーガール」の遊び心も、ばっちり真似してみました!

拓郎さんの実際の音源(オリジナル盤)をヘッドホンで耳を澄ましてじっくり聴いてみると、最高にニヤリとさせられる演出があります。 なんと、曲の間奏部分で、拓郎さんが実に楽しそうに笑いながら、あの洋楽の名曲「カレンダーガール(Calendar Girl)」のワンフレーズを口ずさんで入れているんですよね。レコーディングスタジオの、和気あいあいとした自由な空気感がそのままパッケージされているようで、大好きなポイントです。

今回の私の「唄ってみた」動画でも、その拓郎さんのお茶目な遊び心をどうしてもリスペクトしたくて、間奏にしっかりと「カレンダーガール」を盛り込んでみました!

1人でハモりを重ねる際、あの拓郎さんの楽しそうな「笑い声」の雰囲気や、お茶目な空気感を出すのがこれまた難しかったのですが……(笑)。少しズレつつも、拓郎さんへの溢れんばかりの愛と敬意を込めて、楽しく陽気にハモってみました。

スマホの再起動から始まった私の「たくろうちゃん」との格闘劇、ぜひ最後まで楽しんで聴いてみてくださいね。

それでは、また次回の多重録音(ズレとの戦い)でお会いしましょう!

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