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ひと文字の隠れ家|実話を詩にして、ボサノバで歌ってみた

SUNO

またまた、かなり昔のお話を詩にしてみました。

今回のタイトルは 「ひと文字の隠れ家」。

とある駅の近くにあった、お洒落な居酒屋さんが舞台です。

近所に住んでいる人にも、あまり知られていないような隠れ家風のお店。

暗い階段を登っていった先に入口があり、看板に書かれているのは漢字ひと文字だけ。

初めて訪れたときは、

「入って大丈夫なの?」

というのが正直な感想でした(笑)。

店内に入ると、広間にはシースルーの暖簾がかかっていて、なかなか気の利いた造りです。

でも、今回のお話は広間ではありません。

彼女のお気に入りだった、小さな個室のお話です。

 階段そばの小さな個室

通されたのは、階段のそばにある小さな個室。本当は階段の下ですが。

二人で向かい合わせに座るには狭すぎるので、角を挟むような格好で座ります。

正面を向いて話すのもいいですが、隣にいる人の横顔を見ながら話すのも、なかなかいいものです。

彼女の仕事の資料を見せてもらったり、いろいろな話をしたり。

気がつけば、時間を忘れて話に夢中になっていました。終電は何度も経験してます。

今回の歌詞には、そんな何気ない時間を詰め込んでいます。

大恋愛の物語というわけではありません。

ただ、一緒にお酒を飲みながら話をしていた。

それだけのことなのですが、今になって振り返ると、妙に心に残っているんですよね。

 酒豪か?!

さて、彼女が注文したお酒を聞いて、私はひっくり返りそうになりました。

歌詞には入れていませんが、北海道・旭川の銘酒「国士無双」。

しかも、辛口のお酒をマス酒でいただくというではありませんか。

そこで驚いていてはいけません。

おつまみは、いきなり「ぶり大根」。

……酒豪か?!

ええ、そう思ったのは事実です(笑)。

私は北海道出身で、麻雀もするので、「国士無双」という名前はよく知っています。実際に飲んだこともあります。

それでも、真面目そうな彼女からそのお酒の名前が出てきたときは、驚くと同時に、なんだか嬉しくなりました。

意外な一面を見たような気がしたのでしょうね。

それから20年以上が経ちました。

今でも、ときどきメールのやり取りをするのですが、彼女はたまに「あのお店に行きたい」と言います。

彼女にとっても、あの居酒屋は思い出の場所になっているようです。

 さらに物語は続きます。実話です(しつこい)

ここからが、今回の歌詞に入れたかった場面です。

ただし、正確に言うと、これは居酒屋ではなく、そのあとに行った別のお店での出来事です。

お酒を飲んでいたとき、彼女が自分の飲み物を気に入ったらしく、いきなりこう言いました。

「これ美味しい、飲んでみて」

そして、飲みかけのグラスを差し出してきたのです。

私たちはお付き合いをしていたわけではありません。好きな感情は勿論ありましたが

飲み友達というか、相談仲間というか、そんな関係でした。

だから、こちらとしては、

「えーー? 飲むの??」

と、ちょっと躊躇しますよね。

ところが、彼女はキラキラした目で、じっと私を見つめています。

……もう、お手上げです。女性のキラキラした目。。反則ですよね。

飲みました。

そして、「おいしいよ」と答えました。

ところが、ここからが面白い。

少し前に、またメールのやり取りができるようになり、この話を彼女にしてみたのです。

すると、

「えー、私、そんなことしたの?」

「で、飲んだの?」

と、まったく覚えていない様子。

「飲んだよ」

と答えると、

「えー、若かったね、私……」

だそうです。

あのときドキドキしていたのは、どうやら私だけだったようです(笑)。

彼女にとっては忘れてしまった何気ない出来事。

でも、私の記憶には、ちゃんと残っていました。

今になって考えると、ちょっと残酷な話ですよね。

……いや、本人に悪気はまったくないのでしょうけど(笑)。

そんな出来事も、今回の歌詞に入れてみたつもりです。

しつこいようですが、実話です。

 作文から詩へ。そして歌詞へ

私が歌詞を作るときのルーティンは、いつもこんな感じです。

作文 → 詩 → そぎ落として歌詞

まずは、思いついたことを作文にします。

そのときは、あれもこれもと、いろいろなことを書きます。

ところが、それを全部詩にしてしまうと、何を伝えたいのか分からなくなってしまうんですよね。

そこで、削除、カット、そぎ落とし。

残したい場面や言葉を選びながら、少しずつ歌詞にしていきます。

今回も、居酒屋の造りや彼女との会話、お酒の話など、作文にはいろいろなことを書きました。

でも、すべてを歌詞に入れる必要はありません。

むしろ、書かなかったことがあるからこそ、聴く人が想像できる余地が生まれるのかもしれません。

そんなことを考えながら、歌詞を整えています。

 大恋愛の曲じゃありません

今回の曲は、大恋愛を歌ったものではありません。

居酒屋で一緒に過ごした、何気ない時間を歌にしただけです。

彼女が嬉しかったのは、マス酒とぶり大根。

そして、私はというと……。

彼女の顔を見ながらお酒を飲んでいるだけで、十分に嬉しかった。

この違いが、今回の曲の面白いところだと思っています。

彼女の横顔を見ていたい。

話を聞いているふりをしながら、つい目で追ってしまう。

そんな気持ちは、正直に歌詞に入れました。

大げさな告白も、ドラマチックな別れもありません。

ただ、あの頃の自分には、それだけで十分に特別な時間だったのでしょうね。

出来上がった曲

 私のコンセプトと世界観

私が作りたい曲には、こんなイメージがあります。

  • 大人っぽい
  • 少し都会的
  • 余白がある
  • 夜や夕暮れが似合う
  • 恋愛や思い出を感じる

このあたりを意識したAORが多めです。

ところが、今回は少し悩みました。

AORにマス酒とぶり大根。

……大丈夫なのか?(笑)

まあ、何と言っても実話ですからね。

おしゃれに見せようとして、実際の思い出を変えてしまうのも違います。

マス酒も、ぶり大根も、そのまま登場していただきましょう。

 プロンプトはAOR? それともボサノバ?

今回、曲のスタイルをどうするか、少しだけ悩みました。

AORにするか、ボサノバ風にするか。

悩んだ時間は、たぶん1分くらいです(笑)。

私が歌えるサビにしたい。

そして、そのサビを繰り返したい。

それなら、ボサノバのほうが合うのではないかと思いました。

ミディアムテンポのボサノバ。

想像しただけで、なんだか素敵じゃありませんか。

……と思ったのは、私だけかもしれませんが(笑)。

AORなら、少し格好をつけた大人の男性。

ボサノバなら、彼女の前では格好をつけきれない、ちょっと可愛い男性。

さて、どちらが今回の主人公に合うのでしょうか。

ちなみに私は、年齢的にも性格的にも、職場では「なんでもやってくれる親戚のオジサン」のような立場です。

自分で説明していて、ちょっと悲しくなります(笑)。

ということで、今回はボサノバに決定しました。

 SUNOガチャ、途中経過

ミディアムテンポのボサノバをイメージしていたのですが、出来上がった曲は思ったより軽快。

なんだか、喫茶店のモーニングでコーヒーを飲んでいるような雰囲気になってしまいました。

そして、歌詞の読み方にも問題が……。

「居酒屋」を「いざけや」。

「君の話し声」を「きみの、はなし、し、こえ」。

さらに、BGMを「ビー・ジエム」!!

小学生か!(笑)

指摘したいところは、ほかにもいろいろありましたが、書き始めるとキリがないのでやめておきます。

ただ、ひとつ嬉しかったことがあります。

一番と二番を、同じメロディで歌ってくれたのです。

どうやらSUNOくん、少し学習したようです。

そんな中、3回目のトライで、ふと「お?」と思う曲が出てきました。

この「お?」が大事なんです。

一度でも「お?」と思える曲が出てくると、その曲をもとにカバーを試したり、歌詞の読み方を調整したり、次の手を考えることができます。

もちろん、何をしてもうまくいくとは限りません。

でも、最初に感じた「これ、いいかも」という感覚は、意外と頼りになります。

今回は、その「お?」と思った曲を採用することにしました。

ガチャの回数は、10回ほど。

もっと少なく済ませたいところですが、なかなか思いどおりにはいきませんね。

 まずはスピーカーで審査する

曲を選ぶとき、私にはひとつのルールがあります。

まずはスピーカーで聴き、最後にヘッドフォンで審査する。

最初からヘッドフォンを使うと、音の細かいところまで聴こえるので、つい、いい曲に感じてしまうんですよね。

そこで、まずはスピーカーで聴きます。

雰囲気やメロディが気に入った曲に「いいね」をつけておき、候補を絞っていきます。

そして、最後にヘッドフォンを装着して最終審査。

歌詞の発音や歌い方、メロディの細かなところまで確認します。

今回も、いくつかの候補に「いいね」をつけてあります。

この中から、最終的に採用する曲を選ぶ予定です。

この選考の時間が、実は楽しいんですよね。

何曲も聴き比べながら、

「こっちのメロディがいい」

「いや、こっちは歌い方がいい」

などと考えています。

そして、今回も思いました。

私の声で歌う、私より上手なあなたは誰?

SUNOで作る曲は、そんな不思議な楽しみがあります。

自分の声を使っているのに、自分が歌うより上手に歌ってくれる。

でも、どんなに上手に歌ってくれても、最後に採用する曲を決めるのは自分です。

 作詞だけは、これからも自分で

SUNOを使うようになって、曲を作る楽しみが広がりました。

メロディや歌い方を試しながら、自分のイメージに近づけていく。

思いどおりにならないこともありますが、それも含めて楽しんでいます。

ただ、作詞については、これからも自分で書くことにこだわりたいと思っています。

今回の「ひと文字の隠れ家」も、実際にあった出来事がもとになっています。

彼女が覚えていなかったことも、私がドキドキしていたことも、全部、自分の記憶です。

それを作文にして、詩にして、削って、歌詞にする。

そして、SUNOに歌ってもらう。

そうやって出来上がった曲には、自分だけの思い出が残ります。

さて、今回のボサノバは、最終審査を通過できるのでしょうか。

ヤツの機嫌がよければ、もう少し素敵な曲に出会えるかもしれません。

でも、最初に「お?」と思った曲が、結局いちばん良かったりして。

こればかりは、最後まで聴いてみないと分かりませんね(笑)。

出来上がった曲がこれです。

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