素直なSUNOがやってきた
これまで、何度もお付き合いしてきました。
AORのプロンプトを吹っ飛ばして歌謡曲に連れていったり、気がつけば場末のスナックに連れていかれたり……。
なかなか一筋縄ではいかないSUNO君です。
ところが今回、驚いたことに、こちらのプロンプトに素直に従ってくれるSUNO君がやってきました。
今回のプロンプトは、こんな感じです。
- ミディアムテンポのボサノバ
- 会話のような自然な歌い方
- 演歌はやめてね
- ギターソロやピアノソロを長くしないでね
このくらいです。
それなのに、すんなりと好きな感じに仕上がってしまいました。
なんだか肩透かしを食らったような……。
なんてことを言っていると、またドアを蹴飛ばしてSUNO君がやってきそうなので、やめておきます(笑)。
私のチャンネルの方向性
私が目指している音楽のイメージは、こんな感じです。
- 大人っぽい
- 少し都会的
- 余白がある
- 夜や夕暮れが似合う
- ドライブのBGMにぴったり
こんな雰囲気の曲を作っていきたいと思っています。
今回の曲も、聴いていただければ、たぶん演歌には聞こえないはずです(笑)。
そして、いつか出来上がった曲をまとめて、最初から最後まで通して聴けるアルバムにしてみたい。
できれば、そのアルバムを流しながら実際にドライブもしてみたいですね。
ただ、私の軽自動車だと、頑張って走っているわりにエンジン音が大きいので、優雅にAORを聴くには少し釣り合わないかもしれません。
音楽は都会的なのに、車は頑張っている。
まあ、それも私らしいということで(笑)。
私が歌えるもの
私が作りたいのは、マイボイス、つまり自分の声で歌える曲です。
そして、聴いているうちに、つい口ずさんでしまうようなキャッチーなサビ。
目指しているのは、私の声で歌っているのに、私より上手なあなたは誰?という状態です。
「私より上手な私、あなた誰?」ですね(笑)。
もちろん、SUNOに任せれば何でも思いどおりになるわけではありません。
自分の声で歌ってもらう以上、メロディーとの相性もあります。
どんなに素晴らしい曲でも、自分では歌えそうにないメロディーなら、私にとっては少し違うのです。
自分が聴いて気持ちいいこと。そして、自分でも口ずさめること。
この二つは、私にとって大事なポイントです。
ボサノバにしてみたかった
今回、ボサノバを試してみたかったのには理由があります。
私の中にあるボサノバのイメージは、
- けだるい感じ
- 午後のティータイム
- 大人の雰囲気
こんなところです。
AORを意識している私のチャンネルにも、うまくなじむのではないかと考えました。
もちろん、何でもボサノバにすればいいというわけではありません。
本格的なボサノバのメロディーには、私には難しく感じるものもあります。音が細かく動いたり、独特の節回しがあったり。
あれを私が歌うと、間違いなく音痴に聞こえそうです(笑)。
せっかく自分の声を使っているのに、歌うたびに自信をなくしていたら困ります。
今回は、ボサノバらしい雰囲気を楽しみながら、私にも歌えそうな曲を探すことにしました。
「ねえねえ、あのさ」
今回の歌は、実際にあった話から生まれました。
知り合いの女性が、資格試験に合格しました。
それまで、たくさん勉強していたことを知っています。会話の端々からも、本当に真剣に取り組んでいたことが伝わってきました。
そんな彼女が、自分へのご褒美にリュックを買いたいと言い出したのです。
ここから話が始まります。
ある日、こんなことを聞かれました。
「ねえねえ、吉田カバンって知ってる?」
そこのリュックが欲しいらしいのです。
歌詞には、吉田カバンという固有名詞は入れていません。
ちなみに、個人的にはポーターが大好きです。
送られてきた画像を見ながら、あれこれ話をしました。
私がいいと思ったものと、彼女が気に入っていたものが一致したので、リュックは無事に決定。
ところが、彼女はかなりのせっかちです。
リュックの画像を見せておいて、こちらが返事をしたら、もう結論を待っている。
そのくらい、せっかちです(笑)。
そして、ある日の通勤途中。
LINEでのやり取りが終わる前、彼女は勤務先に到着する前に、さっそく購入ボタンをポチッ!
早い!
これも実話です(笑)。
このエピソードも歌詞に入れたかったのですが、短い詩の中に入れると、そこだけギャグになってしまいそうなので断念しました。
リュックの形についても、少し考えました。
リュックには、ゴロンと大きく見えるものが多いですよね。
彼女は華奢な体つきなので、もう少しスマートな形のほうが似合いそうだと思い、そちらを勧めました。
それまで使っていたリュックは、娘さんが使わなくなったものだったそうです。
そのリュックを彼女が背負うと……。
「リュックが歩いている」
そんな姿になってしまいそうです(笑)。
もちろん、本人にはそんな言い方はしていませんよ。
「ねえねえ」という言葉
以前、彼女は「ねえねえ」という言葉について、私は絶対に使わない言葉だと言っていました。
ところが今回は、その「ねえねえ」が会話の始まりになりました。
不思議なものですね。
私には、「ねえねえ」という言葉は、相手の返事を待っている言葉のようにも感じられます。
ちょっと聞いてほしい。
自分の話に付き合ってほしい。
そんな気持ちが込められているように思うのです。
そして、もう一つ。
少し前まで、彼女は私に対して敬語で話していました。
それが、いつの間にかタメ口になっています。
もちろん、言葉遣いだけで人との距離を決めつけることはできません。
それでも、以前より少し気軽に話してくれるようになったのかな……。
そんなことを考えました。
今回の歌には、そんな小さな変化も入っています。
大きな事件が起きるわけでもなく、ドラマチックな告白があるわけでもありません。
ただ、いつもの会話が少しずつ変わっていく。
そんな日常の中にある小さな変化を、歌にしてみたかったのです。
自分へのご褒美
彼女が資格試験の勉強を頑張っていたことは、会話からもよくわかりました。
だから、自分へのご褒美にリュックを買うと聞いたとき、私は素直に「買っていいと思う」と感じました。
それだけ頑張ったのだから、ご褒美を買う資格は十分にあると思います。
ところで、「自分へのご褒美」という言葉。
私は、ちょっと高いものを買うときの言い訳として使われることも多いような気がしています。
「少し高いけど、自分へのご褒美だから……」
そんな感じです。
私の性格が歪んでいるのでしょうか。
いや、単に自分にも覚えがあるからかもしれません(笑)。
私だって、何十年も前にROLEXを買いました。
もちろん、自分へのご褒美です。
……人のことは言えませんね(笑)。
作詞は、いつものように作文から
今回も、最初から歌詞ができたわけではありません。
いつものように、まずは作文です。
原稿用紙三枚程度(笑)。
実際にあった会話、リュックを選んだこと、通勤途中でポチッと購入したこと、敬語からタメ口に変わったこと。
書きたいことはいくらでもあります。
でも、それを全部歌詞に入れたら、歌というより出来事の説明になってしまいます。
そこで、削って、削って、さらに削って。
ようやく今の詩にたどり着きました。
「通勤途中でポチッ」も入れたかったのですが、短い歌詞の中では、そこだけ浮いてしまいそうだったので断念。
面白い話だからといって、全部を歌に入れればいいわけではないのですね。
今回は、ほぼAメロからサビへ、というシンプルな展開です。
言いたいことをたくさん詰め込むと、SUNOもどう歌えばいいのか迷ってしまうように感じます。
そこで、歌詞を短くし、一番と二番の言葉の響きも意識しました。
伝えたいことを残しながら、余計なものを削る。
作詞というより、編集作業に近いのかもしれません。
出来上がった曲「ねえねえ、あのさ」
一度目のガチャで「これだよ、これ!」
歌詞ができたら、いよいよSUNOの出番です。
今回のプロンプトは、ミディアムテンポのボサノバを基本に、自然な歌い方を指定しました。
演歌には行かないでね。
ギターやピアノのソロも、長くしないでね。
そんなお願いをして、最初のガチャを回しました。
すると……。
最初の一曲で、好きな感じの曲がやってきたのです。
サビもいい感じ。
「これだよ、これ!」
思わず、そう言いたくなりました。
ところが、ここで終わらないのが私です。
根性が卑しいのでしょうか。
もう一曲、いいものが出るのではないか。
いわゆる、二匹目のどじょうを狙ってしまいました(笑)。
二回目、三回目……。
ガチャを回してみても、最初の曲を超える「これ!」というイメージにはなりません。
結局、最初の一曲に戻ってきました。
今回は、何十回もガチャを回すことなく、あっさり決定。
こんな日もあるのですね。
時間をかけて悩むのも楽しいけれど、すんなり決まるなら、それはそれでありがたいことです。
AIで曲を作るということ
AIで曲を作ることについて、いろいろな意見があるのは承知しています。
それでも、私は楽しいのです。
自分で歌詞を書いて、曲の雰囲気を考えて、プロンプトを工夫する。
思いどおりにならないこともあれば、今回のように、驚くほど素直に応えてくれることもあります。
そして、出来上がった曲を聴いてみる。
「私の声なのに、私より上手なあなたは誰?」
そんな不思議な気持ちになることもあります(笑)。
還暦を過ぎても、楽しみを増やしていけたらいいなと、いつも思っています。
若いころから続けてきたギターもそうですし、ブログもそう。
そこにSUNOでの曲作りが加わりました。
新しいことを始めると、覚えることも増えます。
うまくいかないこともあります。
でも、だからこそ面白いのかもしれません。
今回は、リュックを選ぶ何気ない会話から、一曲の歌が生まれました。
日常の中にある小さな出来事も、見方を変えれば、歌の種になるのですね。
さて、次はどんな歌が生まれるのでしょうか。
そして、次のSUNO君は素直に来てくれるのでしょうか。
……それは、また別のお話です(笑)。
