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「黄色いワーゲン」を歌にしてみた|20ガチャ超えのドタバタ制作記

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「ガチャの壁にぶち当たってる人はアーティストじゃない」

そんな言葉をどこかで見かけました。

「あれ? どこかで見られてる?」

思わず周りをキョロキョロしました。

というのも、私はSUNOで曲を作るとき、かなりの回数「ガチャ」をします。

ここで、最初に言っておきたいことがあります。

作詞……好きです。

私の曲作りは、まず作詞から始まります。

作詞
↓
プロンプトを入れる
↓
曲を生成する
↓
聴いてみる

ピンとこなければ、歌詞を長くしたり短くしたりします。

私の場合、ほとんどの場合は「詩が長すぎる」というところで引っかかります。

言いたいことを全部詰め込んでしまうと、きれいなメロディになりにくい。

そこで、

どんな情景が浮かぶ詩にしたいのか。

そこを残しながら、言葉を短くそぎ落としていきます。

そのほうが、メロディにも幅が出てくるように感じています。

長すぎる歌詞は、どうしてもメロディアスな雰囲気から遠ざかってしまう。

それでもダメなら、ここで初めてプロンプトを変更します。

同じ歌詞、同じプロンプトで「お……これ、いい」となるまで待っていたら、私の場合は大変なことになります。

その結果が、以前の記事で紹介した、

80回のガチャの末に出来上がったAOR「僕なりの愛してる」

です。

[「僕なりの愛してる」80ガチャの記事へのリンク]

今回も、そんな長い旅になるのでしょうか。

曲のタイトルは、

「黄色いワーゲン」

です。


約40年前の実際の思い出

この曲の元になったのは、約40年前の初デートの思い出です。

好きだった彼女との初デート。

少し背伸びをして、黄色いワーゲンを借りました。

目的地は湘南の海。

今ならスマートフォンから好きな音楽を流せますが、当時は車の中の音といえばラジオが全盛でした。

新しい車にはカセットデッキが付いていたような時代です。

でも、借りたワーゲンには、もちろんそんなものはありません。

ダッシュボードには、大きなスピードメーターがゴロンと一個。

そしてラジオのスイッチ。

初デートですから、ちょっとカッコつけました。

選局は……

810 FEN。

(笑)

SUNOにはあまり関係ないので、このあたりでやめておきます。

いざ、出発です。


まずは歌詞のブラッシュアップ

作詞が好きだと言っておきながら、最初に書いた詩を読み直してみると、なんとも普通の詩でした。

感動もない。

起承転結もない。

なんというか、のっぺらぼうの歌詞です。

そこで、まず物語を整理しました。

一番は、黄色いワーゲンで海へ向かうまで。

二番は、海で遊んだあと、帰るときの話。

大まかな流れを決めて歌詞を直していきました。

ところが、ここで気が付きます。

これ……作詞じゃなくて、海へ行った日の感想文じゃないか?

(笑)

思い出したことを全部書いているので、とにかく長い。

このままでは歌詞として長すぎます。

そこで、また削ります。

「この言葉は本当に必要か?」

「この情景は残したいか?」

そんなことを考えながら、少しずつ言葉をそぎ落としていきました。


「Bridge」を入れてみる

それでも、まだ問題がありました。

一番。

[Verse]
↓
[Chorus]

二番。

[Verse]
↓
[Chorus]

これだけでは、まだ思い出の話が残っています。

そこで考えたのが、

[Bridge]

です。

残っている長い「感想文」をBridgeにつないで、最後に[Final Chorus]で締める。

これなら、単なる出来事の羅列ではなく、もう少し「歌」らしい物語になるのではないか。

そう考えました。

BridgeはまだSUNOで使った経験がほとんどありません。

ちゃんと理解して歌ってくれるのかも分かりません。

それでも、とりあえずやってみます。

ここから、いよいよガチャ開始です。


FENが「フェン」になった

最初の問題は、いきなりやってきました。

歌詞の中に、

FEN

という言葉を入れました。

ところがSUNOは、迷うことなく、

「フェン」

と歌ってくれました。

そうじゃない。

そこで、

「エフ イー エヌ」

に変更。

これなら大丈夫だろう。

そう思って、再ガチャ。

すると今度は、

東名 →「とうな」

になりました。

「とうな」って、どこの高速道路ですか?

(笑)

SUNOさん、そこは勝手に新しい高速道路を作らなくていいんです。


「松田聖子さんが降臨」

さらにガチャを続けます。

すると、また別の問題が。

どうも曲調が昭和のアイドル歌謡に寄っていきます。

聴いているうちに、私の頭の中には、

ヒラヒラのスカートを履いた松田聖子さん

が浮かんできました。

「あ~私の恋は~♪」

……いやいや、今回はそこを目指していません。

さらに聴いていると、松山千春さんの「長い夜」のような、イントロからギターが印象的な雰囲気まで混ざってきました。

思わず、

「聖子ちゃ~ん!」

です。

(笑)

曲として悪いわけではありません。

むしろ、これはこれで好きな人もいると思います。

ただ、今回作りたいのはそこではありません。

もう少し大人っぽいAOR。

1980年代のウエストコースト系ポップスのような、軽やかで洗練された雰囲気。

そこで、プロンプトの方向を修正しました。


最初は歌詞、それでもダメならプロンプト

今回、改めて自分の曲作りの順番が見えてきました。

私の場合は、

まず歌詞を調整する。

それでもイメージに近づかなければ、

プロンプトを調整する。

という順番です。

歌詞を短くしたり、サビの行数を変えたり、二番のサビの始まりを一番と同じ言葉にしたり。

そうすると、不思議なことにメロディが分かりやすくなることがあります。

今回も、サビが長すぎてメロディが少しあやふやになったので、歌詞を短くしました。

同じ内容でも、言葉を削ることでメロディが整理されていく。

これは今回の制作で感じた大きな発見でした。


ギターが……弾きすぎです

そして、ようやく、

「お……これ、いい」

と思えるメロディが出てきました。

曲の雰囲気も、かなり自分のイメージに近い。

ところが、今度は別の問題が発生します。

エレキギターが、

弾く。

弾く。

さらに、

弾く。

「おい!」

(笑)

AORらしいギターではあるのですが、ちょっと前に出すぎています。

そこで、メロディや雰囲気はなるべく変えず、プロンプトを少しだけ変更。

エレキギターを控えめにして、ボーカルを支えるように調整してみました。

こういう「ほんの少しだけ変える」というやり方も、以前の「80ガチャの大冒険(笑)」から学んだことです。

全部やり直すのではなく、

良いところは残して、気になるところだけ変える。

これも私なりのSUNOとの付き合い方になってきました。


ヘッドフォンには要注意

そして、もう一つ今回気が付いたことがあります。

SUNOで生成した曲を聴くとき、

ヘッドフォンは危険です。

(笑)

音が良いんです。

低音も気持ちいい。

広がりもある。

細かい音まで聞こえる。

すると、

「おお、いい曲じゃん!」

となります。

何度もごまかされました。

ところが、普通にスピーカーで聴いてみると、

「……あれ?」

ということがあります。

音の良さに気を取られて、メロディや歌詞、曲の展開を冷静に聴けていなかったのです。

これは今回の制作で、かなり身にしみました。


初デートのあとに作ってくれたもの

今回、もう一つ大切なものが出てきました。

初デートのあと、彼女が作ってくれた小さなアクセサリーです。

黄色いワーゲンの形をしています。

横幅は4センチほど。

裏側にはピンが付いています。

これを私は、約40年経った今でも持っています。

今回「黄色いワーゲン」の曲を作っている途中で、

「そういえば、あれがある」

と思い出しました。

そして、完成したYouTube動画の背景には、この小さな黄色いワーゲンを使うことにしました。

40年前の実物です。

写真は決してプロが撮ったようなものではありません。

でも、私にとっては、この写真のほうがいい。

AIで新しく作ったきれいな画像ではなく、

40年前から手元に残っている、本物の思い出

だからです。

黄色いワーゲンは、もうありません。

でも、この小さなアクセサリーは残っています。


年齢を重ねるということ

私が「僕なりの愛してる」という曲を書いたのも、似たような思いからでした。

年齢を重ねる姿をそばで見届ける。

それができることを、私は幸せなことだと思っています。

若いころの恋愛では、相手を夢にまで見ました。

でも今は、

夢に見なくても、いつもそばにいる。

そんな気持ちを歌にしたのが「僕なりの愛してる」です。

そして、眠りにつく前に昔話をすることもあります。

そんな二人の時間を歌詞にしたのが、

「BedtimeStory 眠りに落ちるまで」

です。

昔の思い出を歌にしていると、過去を振り返っているようで、実は今の自分たちのことを書いているのかもしれません。


ガチャだけで終わらせたくない

私はSUNOを使って曲を作っています。

ただ、最初から最後までSUNOに任せて、

「はい、曲ができました」

で終わらせたいわけではありません。

作詞は自分でやりたい。

歌詞を直したい。

メロディを聴いて、気に入らなければまた考えたい。

プロンプトも変えてみたい。

必要なら何度でもガチャする。

そして、いつかはSUNOに私の声を覚えてもらって、私の声で歌わせてみたいという、ちょっと無謀なことまで考えています。

果たして、そこまでたどり着けるのか。

今のところは分かりません。

でも、やってみたい。


楽しんでやることが一番大切

今回の「黄色いワーゲン」は、20回を超えるガチャになりました。

途中で、

「フェン」

になったり、

「とうな」

になったり、

松田聖子さんが降臨したり、

ギタリストが弾きまくったり。

それでも、やっている本人は結構楽しんでいます。

たぶん、それが一番大切なんだと思います。

うまくいかない。

思ったようにならない。

何度やっても違う。

それでも、

「じゃあ、もう一回やってみよう」

と思えるなら、まだ楽しめています。

「ガチャの壁にぶち当たってる人はアーティストじゃない」

そんな言葉を見て、最初はちょっとドキッとしました。

でも、今はこう思っています。

私はまだまだ分からないことだらけです。

それでも、自分で作詞して、自分の思い出を歌にして、SUNOにあれこれ注文をつけながら、一曲ずつ形にしていく。

それでいいんじゃないか。

いつか「これは自分の曲だ」と思えるところまで手をかけられたら、それで十分です。

そして何より、

楽しんでやる。

これだけは忘れずに、これからもガチャを続けていこうと思います。


黄色いワーゲン

約40年前。

黄色いワーゲンを借りて、好きだった彼女を隣に乗せて湘南へ向かいました。

帰り道、すぐに彼女を家へ送り届けるのが惜しくて、少し遠回りをしました。

あの日の黄色いワーゲンは、もうありません。

でも、あの日の彼女は今もそばにいます。

そして、あの日の思い出は、今度は一曲の歌になりました。

「黄色いワーゲン」

40年前には想像もしなかった方法で、あの日の思い出を残すことができました。

さて、次はどんな曲を作ろうか。

もちろん……

またガチャです。

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