SUNOでオリジナル曲を作り、YouTubeに公開する。
作詞は自分、作曲はSUNO。
そんな音楽作りを楽しんでいます。
ところが、SUNOを活用していくうちに、ひとつ気になることが出てきました。
今回は、SUNOに自分の声を覚えてもらい、自分で歌えるメロディの曲を作ってみることにしました。
作詞に悩み、プロンプトを変更し、ガチャを回す。
そして最後は、自分で歌って曲を決める。
そんな「君が泣いた日」の制作過程を紹介します。
SUNOのシンガーさん、ちょっと出張しすぎじゃないですか?
SUNOで曲を作っていると、低い声からファルセットまで自在に歌いこなす、なかなか優秀なシンガーさんに出会います。
自分の作詞で作った曲を歌ってもらっているのですが、別の曲を生成すると、また違う曲を歌いこなしています。
ときには、知らない土地に知らない曲を歌いに出張しているように感じることも。
私:「最近見ないと思っていたら、こんなところに遊びに来ていたんだ~」
私:「帰っておいで」
SUNO:「いえ、あっちにも呼ばれてますから」
……そんな会話をしているような気分になります(笑)。
低い声から高いファルセットまで、自在に歌いこなすシンガーさん。そりゃ、あちこちからお呼びがかかりますよね。
でも、あるとき、ふと思いました。
これって、独自色がないんじゃない?
もちろん、SUNOの歌声が悪いわけではありません。
自分の書いた歌詞を、素敵な歌声で歌ってもらえるのは楽しいことです。
ただ、これから自分のYouTubeチャンネルにオリジナル曲を並べていくなら、もう少し自分らしさを出したい。
ここが、今回の転換点でした。
SUNOに自分の声を覚えてもらおう
私がやりたいことは、次の3つです。
- 自分で作詞し、自分なりの世界観を作る。
- 自分で歌えるメロディの曲を作る。
- 自分のYouTubeチャンネルに、大人の音楽のアルバムを置いてみる。
そこで試してみたのが、SUNOのマイボイス機能です。
自分の声を使って曲を生成できるなら、今までとは違った音楽作りができるかもしれません。
自分の歌声で、自分の書いた詩を歌う。
そう考えると、なんだかワクワクしてきました。
ただし、ここで大きな問題を思い出します。
私、音域が狭いんです。
高い声は出ません。
低い声も出ません。
……なら歌うな!
という声がどこかから聞こえてきそうですが、歌わせてください(笑)。
マイボイスを試して気づいたこと
今回は、まず1分くらい自分で歌って、SUNOに声を覚えてもらいました。
実際に生成してみると、ひとつ気づいたことがあります。
自分の声を使うと、今までのAIボーカルでは歌えなかったような高い音域の曲ではなく、自然に歌える音域に収まったメロディが出てきました。
今までの曲は、聴いている分には好きでも、自分で歌おうとすると難しいものが多かったのです。
ところが今回は、どの曲も自分で歌えます。
もちろん、生成された曲のすべてが理想どおりというわけではありません。それでも、自分で歌える曲を作るという目的には、一歩近づいた気がします。
自分の声を覚えてもらうなら、歌い方にも工夫が必要?
これは、あくまでも今回試してみた個人的な感想です。
自分の声を覚えてもらうときには、できるだけ自分の音域の低いところから高いところまで、幅広く歌っておくとよいのかもしれません。
低いメロディを歌っているときは、
「よしよし、マイボイスだ」
ところが高音域になると、
「え? あなた誰ですか?」
となるようでは困ります(笑)。
今回は1分ほど歌いましたが、次回はもう少し長く歌って試してみたいと思います。
SUNOに「まだ歌うの?」と言われても、めげずに歌って覚えてもらいましょう。
ただ、歌う時間を長くすれば必ず結果がよくなるとは限りません。今後も少しずつ試してみるつもりです。
SUNOで作詞をすると、作文になってしまう問題
さて、今回の曲作りです。
例によって、最初にできあがったのは、作詞というより作文でした。
読書感想文では学校の先生に褒められたこともあります。
しかし、SUNOくんには関係のない話です(笑)。
自分の伝えたいことを、あれもこれもと書いているうちに、文章がどんどん長くなってしまいます。
気持ちは伝わるかもしれませんが、そのままでは歌にしたときに、言葉を無理やりメロディに押し込めるような感じになります。
そこで、作文を削って、なんとか詩にしようと頑張りました。
……それでも長い。
多分、作文コンテストならいい線いきます。
いや、そういうことではありません(笑)。
短い言葉で、メロディに余白を作る
今回、意識したのは、言葉を短くすることと、行を分けることです。
例えば、こんな感じです。
変更前
楽しかった日も恋だった
変更後
楽しかった日も
恋だった
もうひとつ。
変更前
寂しげな背中も恋だった
変更後
寂しげな背中も
恋だった
たったこれだけです。
でも、口に出してみると、印象が変わります。
一息で歌うのか、少し間を置くのか。「恋だった」をどんなメロディに乗せるのか。
短い言葉に分けておくことで、SUNOがメロディを作る余地が増えるのではないかと考えました。
もちろん、行を分ければ必ずよいメロディになるわけではありません。それでも、長い文章をそのまま歌わせるより、試してみる価値はありそうです。
セクションタグの「Outro」とは?
歌詞を整理しているときに、セクションタグについても考えました。
SUNOに歌詞を入力するときに使う、曲の構成を示すタグです。
代表的なものには、次のようなものがあります。
- Intro:曲の始まり、導入部分
- Verse:歌の本編、物語を進める部分
- Chorus:サビ
- Bridge:曲の流れを変える部分
- Outro:曲の終わり、余韻を残す部分
ここで、また余計なことを考えます。
アウトロ?
アウトロー(outlaw)なら、はみ出し者。
野球なら、ピッチャーが投げるアウトローの球。
しかし、音楽のOutroは、曲の終わりの部分です。
はみ出し者でも、ピッチャーの配球でもありません(笑)。
今回の歌詞では、最後に別れの情景を残したかったので、Outroを使うことも考えました。
ただ、最終的にはOutroを独立させず、最後のChorusに組み込むことにしました。
まずはVerseとChorusを中心にしたシンプルな構成で、SUNOがどんなメロディを作ってくれるか試してみることにします。
SUNOで曲を作るときの私なりの順番
今回、あらためて曲作りの流れを整理してみました。
- 作詞する
- 読み返して訂正する
- 言葉を削り、歌詞を整える
- 曲のイメージをプロンプトにする
- SUNOで生成する
- イメージと違えば、歌詞やプロンプトを見直す
- 再びSUNOで生成する(ガチャ)
この繰り返しです。
最初に書いた作文から、いきなり理想の曲ができるわけではありません。
歌詞を直し、プロンプトを考え、生成された曲を聴いて、また考える。
地味な作業ですが、この過程も音楽作りの楽しみのひとつです。
作詞を始める前に、曲のイメージを考える
歌詞を書くときには、最初にどんな曲にしたいのか、ざっくりとイメージを考えています。
例えば、
- 高いところから低いところへ下りていくような曲
- 低いところから高いところへ上がっていくような曲
- 一番では幸せだった頃、二番では別れの悲しさを描く曲
といった具合です。
もちろん、最初に考えたイメージどおりに曲ができるとは限りません。
それでも、先に方向性を決めておくと、歌詞を考えるときにも迷いにくくなります。
今回の「君が泣いた日」では、一番に楽しかった頃の思い出、二番に別れ際の情景を描くことにしました。
「君が泣いた日」の制作記録。9ガチャでお気に入りに出会うまで
今回の曲は、作詞にかなり時間をかけました。
曲のイメージは、AORを土台に、少しジャズ寄り。
大人っぽく、落ち着いた雰囲気を目指します。
ところが、実際にSUNOで生成してみると、なかなか思いどおりにはいきません。
2ガチャ目:少し歌謡曲っぽい?
2回目の生成で、少し歌謡曲っぽい曲が出てきました。
そして、ここで私の学習能力のなさが発覚します。
また漢字を多めに使ってしまいました。
「君」を「くん」と読まれてしまう問題です。
「きみ」と歌ってほしいのに、「くん」になってしまう。
歌詞を入力するときには、読み方にも気をつけなければいけません。
この時点では、まだヘッドフォンも使わずに視聴を続けていました。
3ガチャ目:歌謡曲一歩手前
少し聴ける感じにはなってきました。
ただ、どこか歌謡曲に近い。
もう少し違う雰囲気がほしいところです。
4ガチャ目:好きなサビが出てこない
2曲とも、歌謡曲に足を踏み入れてきました。
曲として悪いわけではありません。
でも、まだ好きなサビが出てきません。
今回、私が探しているのは、思わず口ずさんでしまうようなサビです。
「このメロディ、好きだな」
そう思える曲に出会うまで、もう少しガチャを続けます。
5ガチャ目:懐かしいフォークソングが2曲
今度は、曲の始まりから懐かしいフォークソング。
それが2曲。
今回は最後まで聴かずにゴミ箱行きとなりました。
SUNOくん、そっちに行ってほしいわけではないんです(笑)。
プロンプトを変更。ジャズ色を強めてみる
ここまで、好きなサビには出会えていません。
そこで、曲のイメージを少し変えてみることにしました。
AORを土台にしながら、ジャズの雰囲気を強めたプロンプトに変更します。
6ガチャ目:サックスの間奏はいらないよ~
少し聴ける感じになってきました。
ただ、歌詞とメロディが合っていない気がします。
そして、間奏にサックスが登場。
「サックスの間奏、いらないよ~!」
聴きながら、思わずぼやいてしまいました(笑)。
ジャズの雰囲気を強めると、こういうことも起こるんですね。
7ガチャ目:ジャズが来た!
ついに、ジャズらしい曲がやってきました。
思わず指を鳴らしながら、
♪ It’s Only a Paper Moon
と歌いたくなってきます。
曲そのものは大好きです。
でも、ちょっと待ってください。
今回は失恋の歌です。
指を鳴らして楽しむような曲では、歌詞との調和が違う気がします。
失恋の歌で指を鳴らしていたら、怒られます(笑)。
ジャズとしては好き。
でも、「君が泣いた日」に合うかどうかは別の話です。
ここで、曲そのものの好みと、歌詞に合っているかどうかは分けて考える必要があると感じました。
9ガチャで、好きな曲に出会えた
その後も生成を続け、翌朝、改めて曲を聴き直しました。
すると、好きな曲が2曲残りました。
ひとつは、少し跳ねるようなリズムを持った曲。
もうひとつは、静かなバラード風の曲です。
どちらもメロディは気に入っています。
ここで、もう一度考えました。
聴いて好きな曲と、自分で歌って気持ちいい曲は、同じなのだろうか。
そこで、ギターを抱えて実際に歌ってみることにしました。
最後は、自分で歌って決めました
今回の曲作りで大切にしたのは、マイボイスを使って、自分で歌える曲を作ることです。
それなら、最後の判断も自分で歌って決めるのが自然です。
確認したのは、次の2つ。
- サビを口ずさみたくなるようなメロディになっているか。
- 自分で歌ったとき、気持ちよく歌えるか。
特に、サビの部分を歌ってみると、気持ちの入り方が違いました。
**楽しかった日も
恋だった
寂しげな背中も
恋だった**
この部分を歌いながら、切ない感情が高ぶってきます。
歌詞を書いているときには気づかなかった感情が、自分で歌ってみることで生まれてきました。
最終的に、静かなバラード風の曲を選ぶことにしました。
今回のガチャは9回。
何十回も生成を繰り返すことなく、お気に入りの曲に出会えました。
もちろん、ガチャの回数が少なければよいというわけではありません。
大切なのは、自分が納得できる曲に出会えることだと思います。
自分の声で、自分の曲を歌う
これまでは、SUNOに素敵な歌声で歌ってもらうことが中心でした。
しかし、マイボイスを使ってみると、曲作りの目標が少し変わりました。
自分の声で歌えるメロディを作る。
自分で書いた歌詞を、自分の声で表現する。
そして、完成した曲をYouTubeのアルバムに並べていく。
そんな音楽活動をしてみたいと思っています。
もちろん、自分の音域が狭いという問題は残っています。
もっとメロディアスな曲を作ろうと思えば、AIの歌声に任せる方法もあります。
でも、それでは自分が歌える曲を作るという目的から離れてしまいます。
今は、無理に音域を広げようとせず、自分の声で自然に歌えるメロディを探していくつもりです。
ブログでは曲作りの過程を紹介し、YouTubeでは完成した曲を聴いてもらう。
ブログとYouTubeを行き来してもらえるような活動にもつなげていきたいと思っています。
今回の「君が泣いた日」は、そのための一曲になりそうです。
SUNOで生成して終わりではなく、自分で歌い、選び、作品として残していく。
これからも、そんな曲作りを楽しんでいきたいと思います。
出来上がった曲です。
